米粉の種類と評価基準
米粉(こめこ)というと、昔ながらの「上新粉」や「もち粉」が最初に思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。今、注目を集めている米粉を使ったパンや洋菓子、その他、麺やお好み焼きなどに使われる米粉には、昔ながらの粉より、一粒ひと粒の粒子が非常に細かい粉が利用されています。
新しい製粉技術によって、従来はパンや洋菓子づくりには向かないとされていた米粉の用途が広がってきました。米粉の性質を語る際に、指標とされる「粒度(りゅうど)」と「澱粉損傷率(でんぷんそんしょうりつ)」について、次に解説します。
米粉の種類
- 米粉には、米飯として多く食されている粳米(うるちまい)を原料にしたものと、糯米(もちごめ)を原料にしたものの2種類があります。
- また、加熱処理をしていないものと、加熱処理をしたもので分け、加熱処理をしていないものをβ型、生粉(なまこ)といい、加熱処理をしたものをα化型、糊化(こか)した粉といいます。
- 粳米を原料にしたものとして、最もよく知られているのが、「上新粉(上用粉)」です。これは、団子などの和菓子、煎餅等の米菓に使われています。その他、粳米を原料としたものには、乳児食、重湯に使われる「α化米粉」というものもあります。そしてコメナビで主に対象としている米粉の新しい用途に用いられる「微粉砕米粉」も粳米を原料としています。 (なお、上用粉というのは、上新粉の別の呼び方という方と、上新粉よりも細かい粒子の粉という方がいます。)
- 「微粉砕米粉」は、その製法や、粒度、混合材料等によって、メーカーごとにそれぞれ特性があり、米粉パン、洋菓子、米粉麺、お好み焼き、などメーカーにより、どのような米粉がどのような用途、どのような製法に向くかを研究しています。
- 糯米を原料としたものとして、最も馴染みのあるものは、「白玉粉(水洗いしたものを水挽きして絞ってから乾燥)」で、団子や大福、汁粉、牛皮などに使われます。その他、和菓子等の原料として、「もち粉(水洗い後、乾燥させてから製粉)」、糯米のα化粉として、 「道明寺粉(蒸して乾燥させてから粗く挽き、顆粒粉末にしたもの(おこし、さくら餅、おはぎ)」 、「上南粉(道明寺粉を細かく粉状にして色がつかないように炒ったもの(おこし、玉あられ)」、 「味甚粉(みじんこ。糯米を炒って膨張させ、製粉)」 、 「寒梅粉(糯米を白煎りしてから製粉)」、といったものがあります。
粒度
- 粒度(りゅうど)は、粉、一粒ひと粒の大きさを示す単位です。
- 従来からある「上新粉」と「小麦粉」と「微粉砕米粉」の大きな違いのひとつが、粒の大きさでした。「上新粉」の平均粒度が、180μm(ミクロン・メートル)程度であるのに対し、「小麦粉(薄力粉)」の平均粒度は50μm程度です(小麦粉も原料等によって異なります)。
- 「微粉砕米粉」の平均粒度は、30μm〜60μm程度。細かく粉砕する方法には、気流式粉砕機、衝撃式粉砕機により粉砕したものを篩いにかける方法、篩いにかけなくても粒度をそろえる方法などがあります。
- 粒度の単位には、「μm」というメートル法を用いるものと、「メッシュ」という篩いの目の細かさを示すものの2種類が使われています。
- また、同じ粉の中にも大きい粒と小さい粒が混ざっており、均一ではないことから、粒度の分布の中央値で表現したり、平均粒度(粒径)、さらには、最も大きい粒の大きさから最大粒度等で表現する方法があります。
澱粉損傷
- 澱粉損傷(でんぷんそんしょう)とは、澱粉粒に割れや傷があるもののこと。澱粉損傷率が高いと吸水性が高くなり、パンなどを作る場合に、膨張率が悪くなったり、損傷が激しいとパンの形がばらつく原因ともなるといわれています。
- 澱粉損傷率は、粉砕時に高温になることにより大きくなるため、高温になりやすい粉砕方法の場合や、非常に細かい粉を作る場合に、特に注意が必要です。
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